本記事は、2025/12/25掲載のnoteを転載しています。
こんにちは。株式会社KAEN 取締役の梅木です。
株式会社KAENは、「時代を変える産業に火をつける」をミッションに掲げ、未来をより良く変えていく事業・サービスの成長を支援するスタートアップ企業です。 商談獲得プラットフォーム TAAAN 、個人のつながりを活用したリファラル型商談獲得プラットフォーム UNIIINC.、 忙しい人事のためのAIスカウトサービス Scout Base など企業の成長を多方面から支援しています。
自分たちを取り巻くエコシステムのおかげでスタートアップで働くことがふつうの選択肢となっている今だからこそ、こういう在り方の会社もあることを知っていただけたらと思っています。
「御社は何がユニークなんですか?」
普段仕事をしていると色々な方から、他社との違いについて聞かれますよね。
営業や採用、ファイナンスなどあらゆる場面で “ほかとどう違って、なぜあなたの会社を選ぶ必要があるのか” を問われると思います。当然ですね。
異なるとか逆を張るとかそういったスタンスが、特に弊社が身を置くようなスタートアップ / ベンチャーシーンではより求められますし、革新的・破壊的なことを志向するならば自然とそうなると思います。
弊社もやはり特色があるのですが、表面的に説明しづらいものばかりで、、それは逆にいうと、耳目を集めようと思って作ってきたものがひとつもないことを表しているのかもしれません。
「他社との違い」の正体
どのスタートアップ / ベンチャーも “どうすれば伸びるのか” や “どうすればいい組織になるのか” を模索しながら経営されていると思います。私自身もさまざまな事柄に向き合う中で、会社が作られていくプロセスは思ったより何十倍も複雑だと肌身で感じます。
当たり前のことですが、取った選択の裏には無数の取らなかった選択があり、それが正しかったのかこの瞬間にわからないもどかしさもよく感じます。
その中で強く思うのは、この「選択」こそが先に書いた “違い” であり、カッコよく書くと “イデオロギー” であり、安っぽく書くと ”好み” だということ。
そして、会社として重ねてきた選択が一貫していて、かつ全員がこれまでの選択とそれが積み重なった現在の在り方に自信を持っている状態が「自分たちの会社最高」という状態なんだと思います。
芯のある選択の重要性
たとえばミッションビジョンバリューなど端的で広く効果的な表現には常に向き合うべきですが、ただそれ以上に
- 何を選びとったのか
- 失敗して何を選び直したのか
- 「ウチってこうだから」という自信あるスタンス
が、想像以上に組織に影響を及ぼす感覚があります。
選択の背景にある基準は、リーダーの考えが色濃くそれが全体に浸透するパターンや、集まった人たちの特性から練り上げられていくパターンなどさまざまだと思います。
ただしなにより一番避けるべきことは、「あの会社がやっているから」「有名なあの人が言っていたから」という ”芯のない選択” なのではないかと思います。
もちろんプラクティスが広まることは素晴らしいですが、普段の事業作りでは顧客や一次情報と向き合って仮説を練り上げるのに、 ”会社作り” においては考えることを止めてしまう、というのは勿体無いですよね。
ふつう、スタートアップが取るべき選択
私たちも会社のイデオロギー、事業、集まる人、組織制度、ファイナンスに至るまで、すべてに一貫性があるべきだと思っていますが、これまでたくさん悩んできたことも事実です。
スタートアップ / ベンチャーであればどの企業も規模的な成長を追う点に議論の余地はないと思います。であればどれだけ大きなお金を、どれだけ上手く回転させるかでしょという話になるでしょうし、大抵それで話が済む気がします。
実際、組織の歪みを許容しながら成長に懸けることも立派なスタイルですし、投資家、転職エージェント、メディア、社内など全方位のステークホルダーに説明がつきやすいと思います。清濁併せ呑みながらこの進め方を全うする会社やそこで働く方々に対してはリスペクトします。
ずっと成長し続けるには?
問題は 「ずっと成長し、仲間とワクワクし続けられる会社を作りたい」 と思ったときの正解は誰も知らないから、考えるしかないということです。
例えばスタートアップが短期間で上場を目指すことと、高校球児が3年間で甲子園優勝を目指すことは似ていると思いますが、それと同時に永続的に成長を続けることも企業の重要な存在理由だと思います。
早く大きくExitすべきというルールに加えてこの想いがあることが、KAENの選択肢を広げていました。KAENに集まる人たちは比較的平均年齢が高めですが、それぞれが急成長スタートアップ / ベンチャーで大型資金調達や上場、組織と事業の栄枯盛衰を経験してきたことも影響していると思います。
ただ広く見たときに、普通では考えづらいリスクを取りながらリターンを狙うことがスタートアップの基本姿勢だとは思います。苦しい結果や打ち上げ花火的になる会社がある一方で運やタイミングなど紙一重で偉大な会社が生まれているという事実も、悩みを増やしました。
支えとなった主力事業の存在
「挑戦者を支援する」ことを標榜する弊社で、最初に生まれた【TAAAN】という主力事業の存在は、自分たちがとりたい選択を肯定することに対して決定的な役割を果たしました。
TAAANは「今までに接点のなかった企業との商談を完全成果報酬型で提供するプラットフォーム」で、急成長中のソフトウェア企業に対してアウトバウンドでアポ供給を行っています。
詳細は割愛しますがTAAANは THE・リボン図的なプラットフォームビジネスで、あるタイミングで費用に対して売上が非線形に伸びていく典型的なネットワーク効果をもつ事業となりました。
非連続な成長を志向するお客様にフォーカスし効率的に事業運営をすることに加えて、そういったお客様は年間成長率も高いため、成果をお返しする中で私たちも一緒に成長していけるようになっています。
実際にここ数年の成長率が150~200%程度だったり、1人あたり粗利も高水準を維持できており、着実に進んでいます。(しかしTAAANのネットワーク効果が大きくなるまで、つまり一定の売り上げ規模になるまで全く広報活動をしないと決めた弊害から、全く会社が知られていません汗)
KAENがとった、非合理かもしれない選択
いい仲間と、ずっとチャレンジし続けるには、チャレンジの質を高め続けなければいけないと思います。
急にふわっとしたことを書きますが、扱える金額や組織の規模、関わる仕事が常にアップデートされていかないと、面白くないじゃないですか。 ”昨日より今日が面白いこと” は、誰にとっても重要であるはずです。
TAAANという利益体質な事業があるからこそ、KAENは自信を持って一見非合理に思える選択をとることにしました。たとえば以下がその一部です。
- エクイティ調達を先延ばしにする
- 新規事業を連続的につくる
- 全員経営を実践する
- 昇給・賞与額を全社員同額にする
- 採用人数目標をつくらない
- , etc.
この選択の結果、中長期的に偉大な会社になっているかどうかは、未来で答え合わせをするしかありません。 少なくともこの選択を自分たちらしいと信じ、日々の中で効果を感じていることが大事なのではないかと思います。
エクイティ調達を先延ばしにする
KAENはほぼ “独立資本スタートアップ” という状態だと思います。弊社は現在7期目となりますが、厳密には創業初期にエンジェルの方に出資いただいて以降、今日に至るまでエクイティ調達をしていません。
事業運営の原資は、事業利益と銀行からの融資調達によって賄われています。
中小企業的だと思われがちなスタイルで、たしかにそうだと思う部分もあります。
銀行とのお付き合い
銀行融資を主な調達手段とするにあたっては、まず債務超過を避けなければいけません。基本的に債務超過状態にあるスタートアップにとって、まずここにハードルがあります。
銀行に対してしっかりとリスクをとっていただきながら弊社も期待に応えるような関係性を理想形として、初めての取引でない場合はプロパー(保証協会付きや高金利でない)での調達をやりきります。
スタートアップが資金調達をした際に銀行融資を併行することがありますが、自己資本を増加させることで債務超過リスクが下がった結果取れる選択であったり、あるいはベンチャーデット(エクイティと融資の掛け合わせ)であったりと、基本的に銀行側のリスクが低い状態であるため、やはりスタートアップと融資調達の相性はあまり良くないと思います。
私たちも先に書いた通りエクイティ調達をしておらず利益も積み上げている最中のため、自己資本がまだまだ薄い中で融資調達をやり切る点で一般的なスタートアップとは種類の違うハードシングスを味わっているかもしれません笑
こういった状況でしっかりと数億円単位で調達するためには、投資とのバランスを見極めつつも利益を出すに越したことはないです。
そのため節税はしませんし、資金使途の表現や入金サイクルの工夫や銀行のポートフォリオなど、様々なテクニックがあるのでそれはまた別のnoteで書きたいと思います。
制約が戦略を磨く
もちろん、私たちの競合にたくさん資金調達している会社は多くあります。
急成長を志向している点はどの会社も同じだと思いますから、誰が勝つかは未来でしか分かりません。ニュアンスが難しいですが、弊社で言えば ”超急成長か急成長か” という論点の中で、急成長であればこのやり方でイケると思っています。
元プロボクサーの畑山隆則さんの名言をご存知でしょうか。1分の動画をご覧ください。
畑山「僕はアゴが弱い。彼はアゴが強い。彼は僕よりパンチがある。僕は彼ほどのパンチがない。」
アナ「それでも勝てますか?」
畑山「だから勝てるんですよ。彼は自分のアゴに自信持ってるんですよ。僕はアゴに自信がないんですよ。彼はパンチがあるんですよ。僕はパンチがないんですよ。だから僕は勝てるんです。」
カッコ良すぎることはさておき、制約があるからこそ戦略が研ぎ澄まされ、飛躍的な思考や面白い手法が生まれると、そう解釈しています。
独立性が自分たちの選択の自由度を高める
正直エクイティ調達を先延ばしにしているのは、あくまで自分たちの中で筋が通っている選択であり、利益を出す事業があるからこその選択です。
TAAANがここまで成長してきているのであれば、基本的にはあらゆるリソースをそこに投資することが普通だと思いますし、後に書くようなスピードの出ない採用方針や新規事業の取り組みは、VCを積極的に受け入れるとあまり説明がつかない状況です。
それでも 「ずっと成長し続ける」ためにはこれが自分たちの中の正解 だと思っています。スタートアップという経営手法もまた、ベンチャーキャピタルが勃興した時勢のなか作られたカタチであり、pros/consを考えながらお付き合いするものだと考えています。
融資調達した資金を既存事業の成長に、既存事業で作った利益を新規事業に充てるということをこれからも繰り返し手元資金を大きくしていくだけでは足りないと思えるチャレンジをする際に、上場による資金調達が現実味を帯びるのだと思います。
(「KAENは上場しないの?」と思われる方がいらっしゃるかもしれないので書いておきますが、監査法人によるショートレビューなど、タイミング問わず上場するための準備は着々と進めています!)
新規事業を連続的につくる
成長の再現性をつくる
上場後も継続して成長率を高め続けること・求められ続けることの難しさは、明らかだと思います。いろんな社長やCFOの方が、上場前に取り掛かれることは山ほどあったとよくおっしゃっています。
事業を伸ばす・作る・買うといった手段を再現性高くやれると、そう自信を持てているならば上場はいい選択肢になると思いますし、そうでないなら何を持って継続的な成長を証明するか考える必要がありますよね。
M&Aについてはこれからも動き続け、いくつかいい成果が出ればいいなと思っています。実績ができたらまたnoteを書きたいと思います。
新規事業に話を戻しますが、「挑戦者を支援する」KAENの在り方は、社外の企業を支援するだけではなく、社内の挑戦者 = 新しいポジションや、新しい事業に挑戦したいというメンバーを全力で支援することも意味します。
「これをやりたい。イケると思う。」というメンバーがいたからこそ、これらの事業が生まれました。
時計の針を自分たちで進める
VCなど外部ステークホルダーがいる場合はしっかりと成長を求められると思いますが、KAENの場合は先に書いた通りの体制なので、自分たちで時計の針を進めないと簡単に止まってしまいます。
既存事業に対しては効率の良い成長が求められますし、新規事業は第二のTAAANとなるための大きな成長が求められています。
特に新規事業は、線形に売上が伸びるような計画は避けていて、成長すること以上に "何が検証ポイントで、クリアしたらどんな可能性が広がるのか、そのためにいくら資金が必要なのか" をかなり緻密に議論しています。こういった議論は資金調達するスタートアップであれば当然であり、似たような状況がKAEN社内でも作られています。
こういった取り組みによって、KAENがやる意義があり、かつ大きな可能性を持つ事業を連続的に生み出せる組織となることを志向しています。「まだそのフェーズだったら色々やるの早すぎるよ」と言われるかもしれませんが、新規事業が生まれ第二、第三の柱となっていくためには数年かかるからこそ、1つ新規事業をやってうまくいったかどうか確かめた後に2つ目をやる、では遅いと私は思っています。
全員経営を実践する
「会社を経営しているようなつもりで」というのはアーリーステージの会社だからこそ言えると思いますが、本当の意味で実践されているのを聞いたことがない気がします。
たとえば
- 自分が関わる事業が伸びていて、他の事業が伸びていないとき。
- チーム内で自分と他のメンバーの成果に差があるとき。
経営者だったらどの状況でも、全体的な成果に対して評価されると思います。非連続なアクションをしつつも、成果が乏しいところがあれば入り込んでなんとかうまく行かせるような動きをするはずです。
このフェーズの会社に入るのであれば、全体観を持てるような状態であってこそ最大の経験が得られると思っています。
そして**全員経営を実践するための重要な要素の一つが「情報の交流」**だと考えていますl。たとえばAさんとBさんがいた時に視野や視座に差が生まれるのは同じ情報を持っていないからであり、翻って経営者とメンバー間、部門間でも同じことが言えると思っています。
だからこそKAENではまず、情報の交流が生まれるような施策を大事に運営しています。
- 執行会議(経営 + 部長陣)の内容のリアルタイム共有
- ランチに全員でいく(会社で補助)
- MCとゲスト1対1で仕事の悩みや葛藤を共有する社内youtube(ぶっちゃけラジオ)の運営
- 部門横断での1on1
- , etc.
この辺りの取り組みについてはまたnoteを書こうと思いますが、
何よりも全員経営を体現しているのが 独立採算制 と 全員同額の昇給・賞与 です。
独立採算制
まずKAENでは、事業が増え始めたタイミングで管理会計を始めました。
各事業の収益構造を細かく分析することを目的としています。
たとえば家賃や全体で利用するツールや、あとは複数事業を兼務している人のコストなども按分していますが、このフェーズではあまり細かく見すぎないことがポイントだと思います。仮に赤字を出しても銀行に対して事業ごとの収益性を切り分けて説明できるなど副次的なメリットもあります。
管理会計は独立採算制の前提となる整理です。
そして本題の独立採算制ですが、ざっくりこういうものです。よく稲盛氏のアメーバ経営が参考に出てきます。

各事業でつくった事業・検証計画に沿って予算を確保し、各事業自身で投資の意思決定をし、売上・利益を最大化させていくことを志向する経営手法だと私は解釈しています。
例えば「大阪出張10万円で行ってきます」という話であれば「それは事業利益が10万減るけどいいんだよね?」という会話になります(部長が決裁権を持っています)。
投資を売上に転換するプロセスを繰り返し、全員経営を体現していくことを狙っていて、売上だけではなく、ビジネスを作ろうという思いで進めています。こういった経験は必ず、将来KAENを武将として支えるメンバーの数を増やすと信じています。
ただ独立採算制には落とし穴があるとも感じています。
たとえば導入当初は各部門で「ツールコストを下げよう」的な小さいコスト縮小の話になりがちでした。そういった経験を経て大きく使って伸ばすことが大事だと気づいていくようになっていきましたし、この辺りは、独立採算制をやっていないと実感できなかったと思います。
他の落とし穴でいうと、アプローチしている市場自体が伸びていない場合は売上が増えないので先細りしていく懸念があります。こういう市場の場合は、トップダウンでリソース投下の方針を決めるのがいいと思います。
それでもなお、導入して良かったなと思うことのほうが多いです。全員が各事業のP/Lを把握していることで生まれる我がごと感や、他事業に対する遠慮ない意見(この単価では成立しないんじゃないですか、とか)が交わされています。※ P/Lの中で正社員人件費だけ一定の金額にしてボカしています
たとえばエンジニアに至るまでP/Lをみているので、「追加機能開発よりCSの原価を下げに行った方がいいのではないか」「あっちの事業の開発リターンの方が大きそうだから、異動した方がいいのではないか」など、単純にBacklogを消化し機能を考え続けるよりもよっぽど本質的な議論が生まれています。
全員同額の昇給・賞与
少しびっくりされるかもしれませんが、期初に立てた全社の事業計画の達成状況に応じて、昇給原資と賞与原資を決め、全員で等分しています。
前提として、入社時の年収はそれぞれ違います。加えて、現在の年収と市場からの評価に間違いなくギャップがあると思われる場合はプラスの是正をしています。
この選択は「評価・等級制度を作るべきか?」を考えたことがきっかけでした。
- A事業が目標達成してB事業が達成しなかった時、A事業の人たちだけを評価するのか?B事業が難易度高くかつ生み出す利益が大きかった時、B事業の人たちはA事業に関わりたくならないか?
- ある事業が成長した時、部長が一番評価されるのか?それでは、部長が負っている責任はなんなのか?(役員と違い、減給などの責任は負っていない)
- 間接部門はできる仕事が増えたら昇給、みたいな評価方法でいいのか?
- パフォーマンスの高低で評価に差をつける前に、採用のエントリーマネジメントを見直すべきではないか?
- 評価制度は必ず陳腐化するのだから、軽量な設計がいいのではないか?
などなど。なによりKAENにはBeyond Territoryというバリューがあります。
Beyond Territory
自分の持ち場で責任を果たしながらも領域は規定せず、コンフォートゾーンを抜け出してフットワーク軽く会社/自分の可能性を拡げよう。アーリーフェーズのスタートアップにおける「バリュー」の意義とは? KAEN 畠中
独立採算制や密度の濃い情報交流を実践しているKAENだからこそ、部内でも、部門間でも、領域を規定せず全員で果実を分け合うのがらしさではないかと考え、これを選択しました。全員がベストパフォーマンスを発揮する前提で、理想論ではあります。


余談ですが、KAENではある事業が他の事業を利用することが結構あります。普通の評価制度であれば、自社からの売上は計上できない(それこそ循環取引になるので)から、自社事業のためにCSコストをかけるのはやめとこうということになると思います。ただKAENは全社の数値のみで評価するため、**売上にならないとかそんなことは関係なく全力で他事業を支援する**という姿勢が生まれています。
もちろんこの評価報酬制度は、今のフェーズと集まっている人の性質を考慮した結果であり、状況が変われば当然制度も変わると思っています。
ただし、一定の人数まではこれが今のKAENらしく上手くいく方法だと信じています。
最後に重要なことが、こんな会社を一緒に創れる仲間の選び方です。妥協をしないために、これまで採用人数目標をつくってきませんでした。
採用人数目標をつくらない
これまでに書いてきたイデオロギー強めな方向性は、採用に色濃く反映されるべきです。いずれの事業もヘッドカウントと売上が線形に伸びるようなモデルでもなければ、若手未経験の方で成果の出やすいモデルでもありません。
事業が複数あるため、ある領域だけに興味があるというよりはKAEN社に対しての共感が重要ですし、実際に異動も頻繁にあります。
だからこそKAENは、酸いも甘いも経験してきた、ポータブルスキルが強い人を丁寧に採用してきました。「KAENさんは誰とお会いしてもめちゃいい人たちですよね」と言われることは自慢です。

採用の停滞は気にしない
この人物像を採用するために、KAENはエントリーマネジメントにかなり力を入れています。
- 採用プロセスが長い(エージェントに嫌がられる)
- ただでさえ母集団が少ない中で、接触→内定率は10%
だからこそ、採用人数に到達するための活動では妥協が生まれかねないと考え、目標を置いていません。社内で「採用しない方がいいと思う」と声が挙がれば真剣に話し合い判断しますし、採用が停滞しても仕方ないと開き直れるように、私が人事部を管掌しています。
もちろん、歩留まりを考慮してカジュアル面談数目標だけはしっかり設定しています。
実際にKAENの在り方では本当に母集団形成が難しく、結局のところ正社員17人中14人がリファラル採用です。KAENが不思議な尖り方をしていて対外的に説明しきれていない点はシンプルに改善ポイントです。
なぜか弊社のメンバーは以下の記事に共感する人が多いみたいなので、この記事にピンときたら相性がいいかもしれません笑!
この人と果実を分け合いたいと思えるか?
先に書いた通り、KAENの報酬制度は、原資を人数で分け合うカタチです。だからこそ、誰かを採用するときは、"一緒に成果を大きくできそうか" "成果を分け合いたいと思えるか" を真剣に考えます。
いい市場にいい角度で参入して、いい仲間と楽しくやれば上手くいくと思っていますし、これまでもそうして事業を作ってきました。
だからこそ、採用は丁寧に、セオリーは脇に置いてこだわりを持って進めています。